この記事では「生物」についての受験勉強のやり方とタイミングについてお伝えします!
生物を使って受験しようと思っている高校生向けの記事ですが、担任するクラスに生物受験の生徒がいる先生向けアドバイスにもなりそうな記事です。
主要3科目の国語・数学・英語の勉強はもちろん大事…じゃあ生物って「いつからどんなことをやればいいですか?」という疑問を抱えた生徒を毎年見てきました。
生物を利用して、大学受験の合格を目指すためには、いつ頃からスタートし、具体的にどんな勉強を進めていけばよいのでしょうか?
ということで、大学受験の『生物』の勉強に関するアドバイスをご紹介します!
受験科目をチェックしよう
共通テストの「生物基礎」と「生物」は別の科目
別の科目なので出題される内容や分野が違います。
例えば、「生物基礎」で学んだ体内環境(腎臓やホルモン等)の分野については「生物」で深く出題されることはありません。
ただし、「生物基礎」を履修した前提で「生物」の問題が出題されるということです。
「生物基礎の内容は知っている」前提で出題される問題があります。
「生物基礎で受験なのに3年で生物取っちゃったじゃん!」という生徒もたまにいますね。
同じ生物学を扱う科目ですし、基礎の内容が少し深まって出てきたり、関連する内容を学ぶため間接的に「生物基礎」の力も付くので問題ありません。
「生物」を受験で使う場合は、学校のカリキュラムによっては3年の夏以降に範囲がやっと終わるところがあるので、計画的に復習または予習して対策していくことが大事です。
二次試験は「生物基礎のみ」か「生物基礎+生物」のどっち?
国公立大学の場合、共通テストと大学独自の二次試験で合否が決まります。
私立の場合は、共通テスト利用入試や一般入試があるので、入試方式で科目に変更が無いか注意が必要です。
例えば、「生物基礎」で受験しないなら他の「基礎」科目と合わせて2つ受験しなければならなかったり、「生物」1科目でも特定の単元はカットしたり色々なパターンがあります。
既に志望校が決まっている人は、大手予備校の情報誌などを参考に、このあたりを確認しておけば直前になって慌てなくてすみます。
ただし、突然変更になることもあるので、志望校のHPや入試要項などを必ずチェックしましょう!
いつから何をするの?
理想は高校2年生の夏くらいから少しずつ生物基礎の復習~生物の復習をはじめ、3年で生物の範囲がおおよそ終わったら問題演習等の受験勉強を始めることをおすすめします。
ありがちなのは、共通テスト対策や赤本など大学別の問題集にいきなり手を出して、難しすぎて挫折してしまうパターンです。
まずは全体を見通して復習し「こんな内容あったな~」と記憶を呼び戻すことが大事です。笑
生物を使って受験!と決めた段階で、できるだけ早いうちに短時間でも勉強する習慣を身につけるようしておくのがベストです。
特に難関大学を目指す場合は、より多くの対策が必要になるので時間はいくらあっても困ることはありません。
このあたりは全部の科目で言えることだと思います。
ある程度復習が終わって、遅くとも高校3年生の夏までには基礎固めを終えて、問題演習に入りたいですね…!
基礎をしっかり固めよう!
高校1年~2年生の場合は、志望大学に特化した勉強よりも、これまで習った範囲を復習したり、基礎問題を確実に解けるようにしたりと、まずは基礎を固めることに注力しましょう。
指導していて思ったのは、定期テストレベルで躓いている生徒の多くが用語チェック・一問一答レベルの基礎ができていません。
「覚えればいいだけ」と思うかもしれませんが、生物の用語数はかなり多いです。
「生物は暗記科目だから」という人はたくさんいますが、本当にそうだとすれば教科書の内容を一言一句間違えず覚えたらみんな満点取れますよね?笑
これを正確に理解しているかどうかが、受験結果を大きく左右するポイントとなります。
問題集を何回やっていても、生命現象やそれを説明する時に必要な語句の意味がわかっていなければ、初見の問題に対応することは難しいです。
用語は英語でいう所のアルファベットだと思って、十分に固めていきましょう!
用語を見て、サラッと意味を説明できるくらいであればいいですね!通学中にスマホで確認しやすい無料アプリ「Quizlet」で少しずつ復習を始めましょう。
問題演習で出題パターンを抑えよう!
よく言われる「問題集1冊を何周もやろう」という受験勉強法がありますね。
これは何回か問題を解く過程で「出題パターンを理解する」ためにやっている作業でもあります。
例えば、「酸素解離曲線ではグラフの読み取り問題が出る」とか「植物ホルモンの効果の違いを聞いてくる」とか問題の出し方で「覚えておくべき所」を確認しているのです。
しかも問題集は著者の先生方が問題研究を重ねて、出やすい箇所をわかりやすい解説付きで教えてくれています。
1冊にこだわりすぎず、途中で難しすぎると感じたら別の問題集に変えてもいいと思いますし、2~3周したからワンランク上の難易度の問題集にするとかでもいいと思います。
ただし、1冊を繰り返す方が効率よく全部の範囲を確認できるので、まだ受験勉強に慣れていない最初はそちらをおすすめします。
どんな問題集を使えばいいの?
学校で購入した問題集
基本的には学校で購入した問題集で十分だと思います。
ニューグローバル、リードα、セミナーなど教科書準拠の問題集を購入している学校が多いのではないでしょうか?
上記ような問題集は「生物基礎」の範囲と「生物」の範囲が分かれて載っているので、復習しやすい問題集だと思います。
これをずっと使ってもいいですし、終わってから書店などでお気に入りの問題集を購入してもいいですね。
解答が充実した問題集を買おう
もし、新しい問題集を自分で買う場合、必ず確認したいのが「解答冊子の厚さ」です。
解説が十分ではない問題集は、どうしてその答えになるのかを理解するのが難しく、解いてお終いになりやすいです。
問題を見て→考えて→答えにたどり着くわけですが、この途中の考え方を理解するように勉強できるのがベストです。
実際に書店で手に取ってみて、解答を読んで自分が理解できるレベルの問題集を買いましょう!
また、生物基礎と生物の範囲がしっかり分かれているタイプと混ざっているタイプの問題集があるのでお好きな方を選んでみてください。(ある程度力がついた状態であれば混ざっている方が面白いかも)
ちなみに、私が現役時代(国立大学レベル)に使った問題集はこちらです!笑
学校で買った問題集⇒二次試験用の記述対策+問題集を3周くらいやった記憶があります。
みなさんもお気に入りの問題集を見つけてみてください!
もっと詳しくしりたい人は以下の記事もご覧ください。
塾には行くべきか?
自分だけでは勉強できないかも…という不安がある場合、塾に行こうかな?と考える人も多いはず。大学受験対策ができる塾(予備校)は授業料が高いというネックもあります。
まずは大手予備校などの夏期講習など短期間の講習を見つけて、苦手科目・得意科目だけ参加してみることをおススメします。雰囲気や周りの受験生の様子などを見て決めましょう。
最近はわざわざ遠くの予備校に行かなくても自宅でオンライン授業を受けられる予備校もあります。値段や教材の質などを良く比較検討してみてください!
自分に合っているかどうかが重要なので、大手予備校じゃなくてもいい…と個人的には思います。しかし、河合塾や駿台などの大手予備校は持っている受験の情報も多いのでそこが強みですね。
まとめ
この記事では「生物」の受験勉強のやり方とタイミングについてお伝えしました!
高校3年生の夏まで部活があったり、思うように成績が伸びなかったり…大学受験は簡単ではありません。
慌てずに、しっかり勉強時間を確保し、受験する大学のレベルと自分の今の学力に焦点を合わせた勉強に取り組むことが必要です。
自分で情報収集することはもちろん、わからないことは学校や塾の先生に聞いて、どんどん解決してモチベーションを上げていきましょう!
最近は勉強用のスマホアプリもたくさんあるので、そういったものを利用しながらモチベーションを維持したり、自分のオリジナル教材を作っていつでも見られるようにするのもアリです。教科は英語になってしまいますが、こちらの記事で一部勉強に使えるアプリも紹介しています。
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