大学受験をする予定の皆さん、6月になりましたね!特に高校3年生は受験に向けてソワソワし始める時期ではないでしょうか?最後の大会が終わり部活動を引退する人、積極的に模試の勉強をし始める人、そんな友人を見てちょっとずつ焦り出していませんか?
この記事では「大学受験で生物を受験科目にする予定」「大学では生物系の分野を専攻したい」という高校生向けに用意すべきアイテムを紹介します!
マストな一冊:教科書
「え?いきなり教科書??」と思うかもしれませんが、教科書を舐めてはいけません。大学入試で出題される問題は全て教科書の知識をベースに出題されます。
定期テスト勉強はもちろんですが、模試の復習、問題集の解説すべてにおいて、教科書のどの分野(ページ)の内容と関連してるのかな?という視点を持っていると良いですね!
発展の内容もチェックしよう
志望する大学のレベルにもよりますが、教科書では発展として小さくまとめられているところも出題される可能性があります。学校の授業では基礎基本の内容しかやらないかもしれませんが、もしかしたら授業で「発展は難しいから飛ばすね~」とスキップしたところも範囲には含まれているのです。基礎基本レベルの内容が理解できたら、発展レベルの内容にも目を通してみましょう!
例えば、遺伝子に関わる研究(DNAを編集したり、解析したりする)は世界的に見てもホットな研究で、色々な手法があります。教科書ではそれを「発展」として、概要のみを紹介していますが、入試問題では前置きヒントを含めながら文章問題として出題されることも。
他社の教科書の内容からも出る
高校教育課程の「生物」の教科書が何種類かあるのはご存知でしょうか?各学校ごとのカリキュラムに合わせて選ぶので、採用されている教科書の出版会社は違います。そこまで大きな違いはありませんが、各教科書ごとに微妙に内容が違うのです。特に、発展的な内容については、具体的に用語を使って紹介しているところもあれば、あくまでも読み物教材として専門用語を敢えて使わずわかりやすくまとめている会社も。
どの会社の教科書を使うのかは、生徒の皆さんは選ぶことができません。なので、学校の教科書をベースに足りないところをカバーするつもりで勉強をしていくことが大事です!じゃあどうすればいいの?という話で次のトピックで説明しますね。
実力を付ける:問題集
先ほど必需品として教科書について紹介しました。教科書は基礎基本の内容を確認するのに適しています。しかし、これだけでは大学受験を乗り越えることは難しいです。
定期テスト対策に教科書の内容を暗記したのに、テストの点数が良くなかった…なんてことありませんか?それは「内容を覚えて」いても「知識を使って新しく目にする問題を解く」ことが出来ていないからです。例えるなら、ゲームの操作方法を覚えていても、敵の特徴や自分のコントローラー捌きが良くなければ負けてしまうのと同じ!訓練する必要があります…それに必要なのが問題集です!
「じゃあどんな問題集が良いの?」という人は、まずは学校で採用している問題集から始めましょう。しばらく取り組んでみて、簡単すぎる・難しいと感じる場合は市販の問題集を買う事をおすすめします。くわしくは別の記事で紹介しているので、チェックしてみてください。
知識を増やす:参考書(資料集)
問題集をちゃんとやり始める(特に難易度が高い問題集)と教科書や学校の授業で習わなかったような内容と出会うことがあります。そんな時、手元のスマホで調べるのは簡単ですが、できたら参考書を使って関連する知識も確認しましょう!
学校によっては教科書だけではなく、資料集を合わせて購入していることが多いのではないでしょうか?教科書に比べて図やイラストが多く、細かい内容まで網羅しているのが特徴です。
こちらも出版社によって写真多めなもの、細かい説明が多めなものなど色々あるので、新しく買う場合は書店などで中身を見てから買う事をおススメします!個人的には第一学習社の資料集が、内容のバランスが好きでした。
教科書の出版会社と揃えなくても大丈夫です。むしろ違う出版社の本を買った方が、教科書には載ってない知識を増やすことができます。
例えば、自分が看護系の学部を目指している場合は免疫などの分野が詳しい資料集を買うのでもいいと思います。そうすると、大学に行ってもその資料集を使って復習することができるのでおススメです。私が受験生の時は、資料集と一緒に家の中を移動して、CMの時に雑誌感覚で読んでました。笑
近くに書店が無いから通販で買うしかない…という人もいますよね。そういう場合はまず、自分の生物の担当の先生に相談してみると、見本の資料集を見せてくれるかもしれません。
上級者向け:生物事典
膨大にある生物学用語の定義をしっかり確認したい場合は生物事典がおススメです。教科書の説明文ではなんとなくわかりにくかった用語や、教科書や参考書に載っていない、難しい用語についてカバーすることができます。
参考書は分野ごとに内容がまとまっていますが、辞典はあいうえお・アルファベット順なので1ページの中にあらゆる分野の用語が散らばっているので見ていて面白いです。
私が受験生時代はもちろん、教員時代に教材作成や授業準備するときにも役立ちました。1つの用語の定義はもちろん、言い換え表現(適応免疫・獲得免疫のような)にも触れていることがあるので、採点する時に参考にしたこともあります。
必需品ではありませんが、あると便利な本です。ただし、上記で紹介した事典は発行が10年くらい前なので古い情報も混ざっていると思います。最新のものが欲しいところです。
一番重要?:「生物」対するモチベーション
動画を活用しよう
私が当時教えていた高校では、生殖・発生や遺伝学の分野でガクッと平均点が落ちていました。内容が難しいのも理由として挙げられますが、「ミクロの世界の話なのでイメージがしにくい」ことが原因だと思いました。それを動画で補えたら…理解度がぐんと伸びると思っています。
現在日本ではICT教育が進んでいて、授業中に動画など随時使って説明してくれる先生も増えてきたとは思いますが、その数は十分ではないと思います。授業を受けてイマイチ理解できないと思った時には、You Tubeで関連動画を探して、それを見て解決することができます。
ただし気を付けるのは、動画の内容が100%正しいとは言い切れないこと。その判断が自分で難しそうな場合は、個人のチャンネルの動画よりも監修がしっかりしていそうな企業などのチャンネルを参考にした方がよさそうです。
例えば大学などが提供している無料オンライン講座などは情報のソースに安心できると思います。
勉強以外でも生物学に触れよう
水族館や博物館に行く、本屋で気になった本を読む、生物の勉強用のノートとペンなど生物グッズを買うとかこれはもうほんとになんでもありです!笑
特に生物学は「生き物」に関わる学問で、生態系・多様性の範囲に興味がある人は息抜きにハイキングに行くだけでも色々な学びがあると思っています。
例えば、東京に近い人は国立科学博物館に足を運んで見て欲しいですし、近くに自然保護区などあれば晴れた日に散策してみるのもいいですね。家で息抜きしたい人は「ダーウィンが来た」のようなネイチャー番組を見てみるのも勉強になると思います。
それ以外でモチベーションを上げるために生物グッズ探しもおススメです!これは私の趣味でもあるんですが、博物館などのギフトショップやネットで検索するだけでもたくさんありますよ!
シーラカンスのぬいぐるみとか学名Tシャツとかちょっとマニアックなグッズに個人的には胸が躍りますが、学業で気軽に使える文房具がお手頃かもしれませんね。笑
まとめ
ということで、教科書、問題集、参考書をバランスよく使って基礎基本の知識の定着~演習問題で実力をつけるところまでステップアップしていきましょう!
一方で、受験生だからといってず~っと勉強してればいいわけではなく、受験とは関係なく生物学を楽しむ気持ちを忘れないでください。息抜きに見た動画の内容が大学入試当日に出てくることだってあります。
うまく気分やモチベーションをコントロールしながらコツコツ勉強できるかどうかが勝利の秘訣ですね!
コメント