バンクーバーでバイト探しする人の中には「カフェで働きたい!」という人も多いのではないでしょうか?ダウンタウンやガスタウンだけでもたくさんのカフェがあり、独自のコンセプトでおしゃれな雰囲気を作ってるカフェが多いので魅力的です。
一応私は大学時代に日本の大手チェーンカフェでのバリスタ経験があり、そこはトレーニングもしっかりしていたので基本的なコーヒーに関する知識を持っていました。しかし、それでも英語環境で働くのに慣れるまでが大変だったので、未経験の場合はもう少し苦戦するような気がします。
そこで今回の記事では、未経験者向けに最低限覚えておきたいコーヒー関連の専門用語を紹介します!
もちろんエスプレッソドリンク作りの経験やミルクのスチーミングの技術があった方が採用されやすいと思いますが、これらは採用されてからトレーニングの中で学んでいく事ができます。
私のバイト先では未経験の人も採用されている(日本人・カナディアン問わず)のですが、彼らの様子を見ているとコーヒー関連の専門用語の方がわかりづらい印象を受けます。特にカフェではコーヒー豆も販売している場所も多く、普段コーヒーを飲まない人にとっては混乱することもあるでしょう。いくらラテを作れても、この辺りの知識が無いとメニューの意味が分からなかったり、お客さんからのコーヒーに基本的な質問に答えることができません。
ということで、よく出てくるメニューと用語を中心にまとめてみたので、知っているものがあるかどうかチェックしてみてください!
エスプレッソドリンク
エスプレッソ(Espresso)
エスプレッソは短い時間(20~30秒程度)で抽出した濃厚で濃いコーヒーのことです。写真のショットグラスの中に入っている液体がエスプレッソです。エスプレッソマシンという専用の器械を使って、挽いたコーヒーにお湯で圧力をかけて抽出するので、短時間で抽出することができるんです。
伝統的な エスプレッソ
エスプレッソだけで提供するのもポピュラーなメニューの一つです。デミタスカップと呼ばれる専用の小さいカップで提供されます。エスプレッソの量をショットで表すのですが、伝統的なエスプレッソはシングルショットです。細かく挽いたコーヒー豆と少量のお湯を組み合わせたドリンクのため、ご想像の通りカフェインが強めのドリンクです。眠気覚ましに朝飲む人が多いですね。
このエスプレッソに色々足すことで、カフェメニューでよく見るマキアート、カプチーノ、ラテなどさまざまなエスプレッソドリンクを作成することができます。例えばカフェラテは「エスプレッソ+ミルク」です。
マキアート(Macchiato)
エスプレッソ・マキアートもエスプレッソ同様濃いコーヒーです。マキアートはエスプレッソのショットに少量のフォームミルク(スチーミングして泡を含ませたミルク)を加えます。イメージ的にはカプチーノとエスプレッソの中間です。
この「マキアート」という言葉は「斑点、マーク、汚れ」を意味するイタリア語に由来しており、エスプレッソのクレマ(茶色)にフォームミルク(白)のマークを付ける…と覚えるといいですね。
アメリカー(Americano)
「エスプレッソ+お湯」で作ったドリンクです。エスプレッソをお湯で希釈して作ることができます。エスプレッソよりは濃さが控えめですが、お湯の量を調節することで濃くも薄くもできるコーヒー。
カプチーノ(Cappuccino)
カプチーノは、エスプレッソ+フォームミルク(泡を含んだミルク)を組みあわせて作るドリンクです。他のエスプレッソドリンクと比べて、表面にフォームミルクの層が厚めにあるのが特徴です。逆に言えば、この泡のミルクの層が無いとカプチーノとは呼べません…。
コルタード(Cortado)
コルタードはマキアートに非常に似ています。マキアート同様に、エスプレッソにミルクを少し加えて作られていますが、エスプレッソとミルクの比が1:1~1:2くらいになっています。
「コルタード」言葉の意味は、スペイン語で「切る・薄める」といった意味があります。エスプレッソをミルクで薄めて飲むことから名前が来ているわけなんですね。
濃さ:エスプレッソ>マキアート>コルタド>カプチーノ
こんなイメージです。
フラットホワイト(Flat white)
フラットホワイトはカプチーノに似たドリンクですが、より多くのミルクが含まれています。
エスプレッソに対するミルクの量:フラットホワイト>カプチーノ>コルタド>マキアート
こんなイメージです。
ラテ(Latte)
いわゆるカフェラテですが、ラテで通じます。「エスプレッソ+ミルク」で作るベーシックなドリンクです。最近では、フレーバーラテを注文することが広く行われています。カフェでよくあるフレーバーは、キャラメル、ココナッツ、バニラ、ヘーゼルナッツなどがありますります。
モカ(Mocha)
モカは、カフェモカと呼ぶこともあります。「エスプレッソ+チョコレート+ミルク」を組み合わせたドリンクです。要するに、カフェラテにチョコレートを足したらモカです。
コーヒードリンク
ドリップコーヒー(Drip coffee)
ドリップコーヒーは、エスプレッソと違い、挽いた豆を過度の圧力をかけずにお湯で抽出することで作られます。コーヒーメーカーやフィルターを使って抽出するのが一般的ですが、 パーコレーター (モカポット)、フレンチプレス(プレスポット)などを使用して抽出できます。
ちなみに、どの方法で抽出するかによって豆の挽く細かさが変わってくるので、店でコーヒー豆を販売していたり、挽くサービスがある場合はよく確認しましょう。
アイスコーヒーとコールドブリュー
一般的なアイスコーヒーは、通常、お湯で抽出したコーヒーを氷で急冷して作ります。これに対しコールドブリューコーヒーは、COLD BREW(低温抽出)で作ります。日本では「水出しコーヒー」と呼んで販売している店もありますよ。
低温でじわじわコーヒーを抽出するため、抽出には約8〜12時間かかります。しかし、ゆっくり抽出するおかげで、苦みや渋み(カフェインやタンニン)が溶け出しにくいというメリットが!その結果まろやかな味わいのコーヒーができます。なので、普通のアイスコーヒーよりも水出しコーヒーの方が飲みやすいです。
コーヒー豆の焙煎
焙煎(ばいせん)は、生のコーヒー豆(緑色)を炒ることで、よく見るコーヒー豆(茶色~黒)に変えるプロセスです。焙煎の度合いによって、コーヒーの味わいが変化します。今回はざっくり3段階の焙煎の度合いについて説明します。
コーヒー豆は深く焙煎するほど苦味が強くなります!ライト、ミディアム、ローストの順にコーヒーの味わいがどっしり濃くなるイメージです。
ライトロースト
軽くて酸味のある味わいになる。豆の色は明るめの茶色です。さらっとコーヒーを飲みたい人におススメの濃さ。
ミディアムロースト
名前の通り、ちょうど中間となる焙煎度合いの豆です。ライトよりも濃い味わいを楽しめますが、ダークローストよりはあっさりしていて飲みやすいです。豆の色も通常はライトローストの豆より濃いです。
ダークロースト
ダークローストは酸味が少なくどっしりとした濃い味わいのコーヒーです。豆の色も非常に暗いです。濃いめなのでケーキなどクリーム系の甘いものと飲むと相性が良いです。
その他
カフェミスト(Caffe Misto)
カフェミストとはイタリア語で、カフェオレという意味です。つまり、ミスト(Misto)とは何かとミルクを1:1で合わせるカスタマイズのことを指します。例えばアメリカーノ・ミストは、「アメリカーノとミルクを1:1で混ぜたもの」です。「ドリップコーヒーのミスト」がいわゆる日本でいうカフェオレに近いです。
アフォガート(Affogato)
アフォガートはバニラ味のアイスクリームやジェラートにエスプレッソをかけて食べるスタイルのデザートのことです。イタリア語で「affogato」は「溺れた」という意味で、アイスクリームなどがエスプレッソで溺れている様子から名前がついたらしいです。
「アイクリームにエスプレッソをかけるスタイル(エスプレッソ・アフォガート)」が一般的ですが、エスプレッソ以外にも、ドリップコーヒーや紅茶、お酒などをかけることもあるそうです。
ロンドンフォグ(London fog)
ロンドンフォグは「アールグレイ(紅茶)+バニラシロップ+ミルク」を加えた、日本でいうミルクティーのようなドリンクです。コーヒードリンクではないのですが、カナダのカフェメニューにだいたいある有名ドリンクなので、一応紹介しておきます!
ちなみに、「ロンドン」と名前がついていますが発祥はカナダらしいです。
まとめ
ということで、コーヒー関連の用語をいくつかピックアップして紹介してみました!店舗によってレシピがちょっと違ったり、オリジナルメニューがあるところもあるので、事前にカスタマーとして来店してチェックしてみるのもいいかもしれません。
また、採用後にエスプレッソドリンクを一通り作れるようになったら、コーヒーペアリングなども勉強するとお客さんへのおススメドリンクやフードのサジェストが上手くなってきます。
「コーヒーにあまり詳しくないけどカフェで働いてみたい」人は日本語である程度勉強してから初日のシフトに入ると、わかることが増えると思います!この記事が誰かの参考になれば嬉しいです。
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